【まるで空気になったような】

自分の存在感が著しく薄いのを感じる。
ごく身近な人を除けば、誰もわたしに興味を持たないし、わたしの声など聞こえもしない。
たくさんの人の中にいると、まるで自分が空気になったようにすら感じる。
無能で、凡庸で、つまらない人間で。空気でいたほうがむしろ有益かもしれない。

いっそのこと、再び自分を固く閉ざし、空気になりきってしまったほうが楽になれるような気がする。

何も求めなければ、きっともっと楽になれるはずだ。