【わたしのすきな孤独】

ここのところ毎日、最低限の仕事が22:00を過ぎないと終わらない。疲労はかなり蓄積している。期間限定、とはいえど、その「期間」が見えないことが、ますますわたしを疲労させる。体力も精神力も、拙いわたしにとってはもうそろそろ限界だ。
そして、ぱんぱんに張った足と低血糖で震える手、回らない頭を引きずって家の鍵を開ける。誰もいない部屋は静かな闇だ。そこには生活感はほとんどなく、音も匂いもない。
玄関で靴を脱ぎながら、ふと思った。
わたしは、ひとりで生きていくのがちょうどいいのかもしれない、と。
なけなしの体力となけなしの時間を売った代価で、お金で買えるものは、ひとつずつ、手に入れている。それほど高価なものは欲しがらないし、たくさんのものも欲しがらないから、それなりに満足は出来ている。「ひとり」でいることを寂しいとも思わない。結婚して、仕事をやめて家庭に入ろう、なんてことも思ってはいない。
要は、典型的いわゆる「負け犬」体質なのかもしれない。
でもそろそろ「安心」したいという願望があるのも否定は出来ない、けれど。やっぱり、こんな不安定な体力と精神力では、他人と一緒に生きていこう、なんていうのは、まだ無理だ、と思う。