【いつか灰になったこの私を両手に抱いて】
- 作者: 柳美里
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1998/12
- メディア: 文庫
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戯曲2作。「明は母と姉の姿が現実のものとは思えない」とか、「泰子の絶望を明は自分のもののように感じとる」とかのト書きが面白く、演じるのが難しいのではないかと思う反面、演じてみたい気持ちもかきたてられる。(2002.4.2)
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- 作者: 渡辺淳一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1975/06/03
- メディア: 文庫
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17歳で淋疾を移され、離縁したぎん。産婦人科での男性医師の診察に激しい屈辱を覚え、医師となることを決意する。女性が学問をすること自体が困難だった時代に、前代未聞の女性医師となるために努力を惜しまなかった吟子の姿には感動させられる。自分の身を振り返って考えさせられた。私も努力しなくちゃ、と思わされる作品。(2001.12.1)
現在でも、「女医」という立場はやや「レア」である。明治時代ならば、なおさらだろうと思う。いまでこそ女性が勉学をすることは認知されているが、当時は向かい風に逆らって、身を削るような思いで勉強したのだろう、と思う。それなのにわたしはどうだ?と思う気持ちになる。年若い志方との結婚、未開拓の地での理想郷建設、そして、あまりにもあっけない最期。人生ってやっぱりむなしいのかもしれないな、と思いつつ、でも、「前例がなくても」やれることはやっておこう、という気持ちになる。
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- 作者: ドナウィリアムズ,Donna Williams,河野万里子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/12
- メディア: 文庫
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「自閉症だったわたしへ」シリーズ3作目。彼女が、彼が、暗闇で手探りをしながら暮らしていくことを、ほんの少しだけれど、理解することが出来る。わたしにもそれに近い時代があったから。
高機能自閉症が注目されるきっかけになったシリーズだと思うが、この本は立派な「恋愛小説」である、といっても過言ではない、と思う。
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- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 1995/07
- メディア: 単行本
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2001個の「わたしたちを幸せにするもの」が羅列されている本。自分が幸せだと思うことがこの本の中にあるかもしれないし、載っていない幸せもきっとあるはずだと思う。そう考えたら、「私って以外と幸せなのかも」と思えてくる。 2001個も幸せがあれば本当は十分なのかもしれない。
でも、なかなか「幸せ」って、気付きにくいものなんだけど…。(2001.11.4)
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- 作者: ディディエ・ドゥコワン,長島良三
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1977/07
- メディア: 文庫
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白血病で亡くなったある人のことをふと思い出した。彼女は若くはなかったし、そして、最後の声と顔は、決して安らかなものではなかった。けれど、彼女には優しい夫とたくさんの子供たちがいて、最後の瞬間まで彼女を見守っていた。そんなことを思い出したのだった。
人はいつか死ぬ。それは事実だ。生きる側にも思い出はきっと必要だ、と思う。