【きれいな手】

「先生は、きれいな手をしていますね」と言われることが多い。自慢する気は決してないのだけれど、そう言われるとちょっと嬉しい。実際は、もともとかなり乾燥肌である上に、手洗いの多い仕事をしている以上、大してきれいな手でもないのだけれど、わりと色が白めで肉付きがよく、肌理が細かく見えることで得をしているのか、そんなふうに言われることはけっこうあるし、触られたりすることもしばしば。

けれど、わたしの手は決して「きれいな手」ではない。それは自分自身がもっとも自覚しているところだ。洗っても洗っても落ちない汚れが、わたしの手には染み付いている。

ちょっと話はずれるけれど、「医者にしてはきれいな手をしていますね」と言われたことが一度だけある。献血ルームでアルバイトをしていた時だった。それって「働いていないように見える」ってことかしら?とちょっとぎくり、としたこともあったなぁ、とふと懐かしく思い出してみたり。

○今日、なによんだ?
肝斑、雀卵斑、シミの治療(藤沢有紀ら、MB Derma 65、2002年)