【クリスマスイブ】

クリスマスイブだからといって調子がよくなるわけでもなく、むしろ調子はよくない。お昼頃にはすぐにでも横になりたいくらいにからだがだるくて泣きそうになった。

ケンタッキーフライドチキンに並ぶ人たち、ローストチキン、チョコレートケーキ、綺麗な紙に包まれてリボンをかけられたプレゼント、スパークリングワイン、クリスマスツリー、イルミネーション、手をつないで歩く恋人たち、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒でご機嫌のちびちゃんたち。
眩暈がする。

規則正しい寝息をたてて眠る人の隣で、わたしは眠れずにいる。アルコールを少し飲んだので、マイスリーを自粛したのだ。アルコール、普段と比べるとかなりの量飲んだはずなのに、それでも眠れない。そして眠れない夜には余計なことをいろいろ考えては頭を痛める、と相場は決まっている。
三浦綾子の「氷点」を読んでいたことも手伝って、かなり余計なことを深く広く考えてしまった。まぁ、眠れない夜に考えることは本当にろくなことではないのだけれども。

わたしは幸せになれるのだろうか。
わたしから離れていった人たち、わたしが手を離してしまった人たちは、幸せになれるだろうか。幸せになって欲しいと思う。すべてはわたしが悪いのだから。
そしてわたしはこの人に何をしてあげられるだろう、と考える。いままでの罪を償う、なんていうと傲慢かもしれないけれど、この人を少しでも幸せにすることが出来たなら、と思う。その役を演じるのがわたしで許されるのなら。

せめて明日の朝までこのまま目を醒まさないで眠っていて欲しい、と思う。