【病棟の癒し系】

病棟にはいつも必ずわがまま放題の患者さんがいて、必ず癒し系の患者さんがいる、なんて括ってしまうのはいけないことかもしれないけれど。でも、スタッフの手を(病気以外のことで)煩わせる患者さんがひとりもいない時期もなければ、癒し系の(特に80歳以上の方が多い。)患者さんがひとりもいない時期もない、ような気がする。微妙なバランスで保たれた世の中の縮図、なのかもしれない。

最近のわたしの中での癒し系は、明治生まれの女性患者さん。当然90歳を超えている。それなのにお隣の70歳の女性に「ばあちゃん」と呼びかける。いや、わたしから見たら両方「おばあちゃん」なんだけれどな、なんて思いつつ、でも、90歳と70歳では親子ほどの年齢差があるのだ。わたしが、幼稚園児くらいの子に対して感じるのはかなりの年齢差だよね、と思う。それに対して本気で怒っている70歳の女性もかわいいなぁ、と失礼にも思ってみたり。忙しい病棟業務の中でほっとひといきつける瞬間でもある。

手が荒れ気味。そろそろステロイドのお世話になる日も近いかも。