【さくらんぼ】

久しぶりにスーパーの食料品売り場に行ったら(日頃どんな生活をしているのかはあまり突っ込まないでほしいところ)さくらんぼやすいかがたくさん並んでいて、フルーツの香りにちょっとむせかえってしまい、ついついアメリカンチェリーを大量に購入。
ひとつずつつまみながら、長い夜を過ごしている。

自分が忙しいとき、他人が忙しくなさそうに見えると、機嫌の悪くなる人がいる。そして他人が忙しそうに見えるとき、なんとなく嬉しそうにしている。そういう人って、たぶんどこの世界にもいるんだろうな、と思う。
けれど、いま、わたしが暇そうに見えるのは、ただ単に患者さんを持っていないからだ。だからといって何もしていないわけではない。でも、実際にわたしのほうが時間を自由に使えているのは確かだから、「勉強してるんだから!」と威張って主張出来るようなことでもない。
というか本来、わたしは実は(決して安いとはいえない)学費を払って勉強させてもらっているわけで、だから病棟に出なくていいのは当たり前で(出ることが出来ない、というのも当たり前で)、だから、病棟患者さんの治療に直接関与しないで、自分のする予定の研究のための下準備をするのはなんらおかしなことではない。と思うのだけれど、なんだかすっきりしない。
自分の権利だけを主張するようにはなりたくないなぁ、と思う。

朝から頭が冷たくて、手足も冷たくて、なんだかぼんやりしていて。それでも今日は直接患者さんを診ることがなかったのでよかった。
でもやっぱり、夜にはもう限界。目の下にこんなにくっきり隈が出来たのは久しぶりだ。
さっさと帰って寝るにかぎる。なかなかそうもいかないのだけれども。