【なくしものに慣れすぎたこの手が満ちるとき】
満たされている状態が必ずしもしあわせではない、ということは知っていた。
わたしは確かに飢えてはいないが、満たされているわけでもない。それでも「足りている」。
そんな毎日にふと恐怖を覚える瞬間がある。
満たされることは、ある意味、こわいことだ。
満たされている状態が必ずしもしあわせではない、ということは知っていた。
わたしは確かに飢えてはいないが、満たされているわけでもない。それでも「足りている」。
そんな毎日にふと恐怖を覚える瞬間がある。
満たされることは、ある意味、こわいことだ。