【killing me softly】

六番目の小夜子 (新潮文庫)

六番目の小夜子 (新潮文庫)

津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。そして今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。学園生活、友情、恋愛。やがては失われる青春の輝きを美しい水晶に封じ込め、漆黒の恐怖で包み込んだ、伝説のデビュー作。
相変わらず私は学園ものが好き。謎めいたものなら尚更に。
サヨコ伝説が誰の手によって作り出されたか、ラストで明らかになる。ちょっと意外な展開に驚かされた。美しく、頭脳明晰で快活な沙世子。秋との恋愛を期待していたけれど、結局ふたりは結ばれることはなかった。でも、同じ大学に受かったという落ちがあるので、これから期待出来るのかもしれない。もし、続編があったとしたら。(2001.7.9)
関根秋、「象と耳鳴り」の関根多佳雄の息子だったのか。今更ながらそんなことに気がついた。学校、というのは不思議な場所だ。冷静に考えてみたらそこはかなり異質な場所である。みんな同じ服を着て、前を向いて机に座って授業を受ける。けれど、多くの人はそれを普通のものとして受け入れている、それでもやっぱり、どこかに違和感のようなものがあるのだろう、だからこういった物語は、いまでもわたしを惹きつけるのだろう。(2005.10.23)

たとえそれが「女性だから」という理由でも、「まだ若いから」という理由でも、「センセイってなんか話しやすくて好き」なんて、患者さんやスタッフに言われてしまうと、うれしくなる。それだけでも、この仕事をしていてよかった、と思えたりする。
逆に、「若い」「女医さん」であるがゆえに、信頼されにくくて困ったりすることもあるのだけれど。それはそれで、努力の余地あり、といったところで、それもまた、楽しい。

ロールケーキについての考察、続き。
わたしは、ロールケーキを「美味しい」と思って食べている。甘いものを食べ過ぎると胸焼けがしたりするものだが、いわゆる過食をしていた頃には、そんなものは感じなかったか、あるいは、感じても、食べることをやめることが出来なかった。自分が決めた量を何がなんでも食べつくし、嘔吐する、というパターン。
けれど、いまは、「おなかいっぱい」か「胸焼けがする」くらいになったら、「食べるのやめた!」と、残りをサランラップにくるんで冷蔵庫に入れるくらいのことは出来ている。
そのあたりは、やっぱり変わってきたのかな、と思えるところだ。