【ぐったり】

外勤先で。眠くて頭が働かなかったことと、今日に限って患者さんが多かったことと、今日特に念入りに診る予定だった患者さんが多かったことが重なって、1時間半の超過勤務。わたしは帰るのがそれだけ遅れるだけで済むのだけれど、病院を閉める側に対して申し訳ないなぁ、と思いながら帰途へ。高速道路で危うく眠りかける。生きて帰れて本当によかった。

そして、こういう日に限って、指導医がいない。よって、午後の処置は何もなされていないままだ。もう夜も近くなって、患者さんもくつろぎたい時間だろうに、押しかけていって処置をして。それ自体は苦ではないのだけれど、あまり夜遅いと、患者さんに悪いなぁ、と思う。

ようやく医局のデスクでパソコンを立ち上げたのは21:30。ふぅ。

救急車の音が聞こえる。わたしのいる職場は、よほどのことがない限り、家に帰ってしまえば呼び出されることはない。だからそれほどの恐怖は感じないで済むのだけれど、それでもやっぱり「重症熱傷だったらどうしよう」なんていう不安は少し、ある。
職場の方針によっては、救急車が来て、その科が対応すべき疾患が疑われた場合、研修医はとりあえず全員呼ばれる、なんていうルールがあるところもあるらしい。(もちろん、救急部ではない科の研修医の話。)それを考えたら、わたしのQOLはまぁまぁ、といえるかもしれない。

相変わらず食欲がない。水も飲みたくないときもある。
だから元気が出ないのだ、とわかってはいる。
無理やり焼肉でも食べにいこうかな、とつらつら考えながら、医局のデスクでの夜は刻々と更けていく。

それでも、なんだかんだといいながらも、毎日新しい知識と新鮮な感動があるからこそ、わたしは生きていける。仕事においても、プライベートにおいても。
「1日1個は必ずしあわせなことがあるよ」なんて言うと、なんて楽天家なの、と呆れ顔をされることも多いが、でも、「天気がいいから」なんて理由でしあわせになったっていいじゃないか、とわたしは思うのだ。

自分を正当化してでも、いまは自分を「アップ」な状態においておきたい。

○今日、なによんだ?
特集:アトピー性皮膚炎〜最近の進歩〜遺伝体質はどこまでわかったか(常深祐一郎ら、皮膚アレルギーフロンティア 2003年12月)