【グラン・ジュテ、アッサンブレ、シュッス】

歯科の治療を受けた。
本当は申し訳ないなぁ、と思うのだが、院内の職員であることを利用して、知り合いの先生にポケットベルで呼び出してもらい、診察・治療。
今日はじめて診てもらった上のほうの先生に、
「お菓子とか、好きですか?」
と聞かれた。うーん、一応年頃の女の子であるわたし(突っ込みは入れないようにお願い。)嫌いではない。
「一日中何かを口に入れているとか、そんなことありません?」
…この仕事をしていたら、おそらくそんなことはあり得ないと思う。あ、でも飴をしじゅう食べている先生とかはいるっけ。でも、わたしはそんなことはしていないし、ジュースもあまり飲まないし、お菓子も1日に1回か2回つまむ程度。そして歯磨きもそこそこきちんとしている。怪訝に思ったが、あぁ、なるほど、と思った。あまりにも口腔内の状態が悪いので、(年齢にしては虫歯が多いのである。)そんなふうな質問の仕方になってしまったのだろう。
お菓子やジュースをしじゅう口にしている以外に、充分な心当たりはあったのだけれど、あえて口にはしなかった。
とにかく出来るだけきちんと歯科に通うこと、口腔ケアをきちんとすることを指導され、次回予約と、ついでにかわいらしい研修医先生との食事の約束まで取り付けて、仕事に戻ったのだった。
心当たり、というのは、嘔吐のことだ。
15年くらい前から、5年くらい前まで。いや、もう少し最近まで、かな。わたしは過食と嘔吐を繰り返すいわゆる「摂食障害」患者だったのだ。摂食障害の弊害というのはいろいろあるが、専門の先生も多数いらっしゃることだし、ここでわたしが言うようなことでもないが、(弊害だけではもちろんなく、「副作用」として、ほかの人には見えない素敵なものが見えることだって少なくはないと思うのだけれど。それで命を落とすことがなければ、どんなことにだって、どんな病気にだって、そんな「副作用」はあるはずだ。)少なくとも、歯には影響がかなり大きく出る、ということは身をもって理解した。ぼろぼろの歯。
だから過食嘔吐なんてやめましょう、なんて言うつもりはない。むしろ、そんなことは言いたくない。けれど、数年後に出現するかもしれないそれらのリスクを知っていて欲しい、とは思う。それは現在摂食障害を抱えている人だけではなくて、それ以外の人たちにも。

鬼束ちひろ「育つ雑草」本日発売。もちろん昨日のうちに予約購入している。
そして今日のネットニュースでは、体調不良で年内休養、とか。
彼女もこう、メンタル的に何かを抱えているふうで、でも「笑っていいとも」なんかに出ているときはいたって普通の女の子なのかなぁ、とも思えるし、だけどやっぱり「体調不良」なんて聞くと「あら、メンタル面でちょっと疲れちゃったかしら」なんて心配になる、わたしにとっては少し不思議な位置にいる女の子である。
でも、たいていの人はそんな部分を少しは持っているものなのかもしれない。誰しも。

○今日、なによんだ?
アトピー性皮膚炎患者の食事制限は皮膚病変を改善するか?(安斎眞一、皮膚アレルギーフロンティア、2003年12月)