【休養中】

仕事を休む、と決めたら、少しだけ楽になった。
でも、昨日はドラール15mg+マイスリー5mgでも眠れなくて。マイスリーをさらに5mg足して、ソラナックスを飲んで、ようやく眠れたけれど、仕事の夢ばかり見て落ち着かない。それほど嫌な夢ではないのだけれど。普通に患者さんが来たり、普通に処置をしていたり、普通にカンファレンスをしていたり。ごくごく日常的な診療の場面だ。
昔からそうなのだけれど、仕事中にうたたねをすると必ず仕事の夢を見るし、試験前とか緊張感のある実習中の夜は、必ずその試験や実習の夢を見ていた。だからどうだ、というわけではないけれど、それは確かに疲れるだろうな、と思う。

少し楽になったところで、ちょっとだけ芽生える罪悪感。
仕事なんか休んでる場合じゃないでしょう、みんなに迷惑かけて、と。
確かにそのとおり。
でも、休みを返上して働くくらいなら、最初から働いている。
ちょっとした開き直り。

「1日休みだ!今日は何をしてもいいんだ」とは思うが、何もやる気にならず。あれも出来るしこれも出来るな、それもやっちゃおう、と思っても。
でも久しぶりにお布団を干したり、まつげパーマをかけに行ったりするくらいは出来た。でもそれだけですっかり疲労

そんなに疲れていたのかな、わたし。
そうは思うけれど、みんなは同じような(あるいはもっと)仕事をしていても、不平不満を言いながらも働いているというのに、わたしは一体何をしているのだろう。

とりあえずは、時期も時期だし、年内休業、がいいのかもしれない。

天使の卵 エンジェルス・エッグ (集英社文庫)

天使の卵 エンジェルス・エッグ (集英社文庫)

19歳の予備校生・歩太は、8歳年上の精神科医・春妃に運命的なひとめぼれをする。高校時代からのガールフレンド夏姫に対して、とある理由から気持ちは揺れるが、それでも歩太の恋はもう止められなかった。
数年前にはじめて読んだときは、なんだかあまりにも出来すぎていて面白みを感じなかったことを覚えている。けれど、いま読み返すとまた違う感情の揺れがあるのを感じた。
予備校生、あるいは大学生という、将来の約束や保証など何も出来ない状況が彼・あるいは彼女を苦しめることになるのだけれど、だからこそ、彼らは純粋に愛しあうことが出来たのかもしれない。
悲しくもあっけないラストだけれど、「忘れる」ことはきっと彼には出来ないだろう、と思った。けれど、彼女の存在を空気のように感じながら生きることは出来るのではないだろうか。
新作「天使の梯子」が出たらしいことを知ったため、次に繋げるような読み方になってしまったかもしれない。先入観と偏見。(2004.12.15)