【さえない20代】

真夜中の電車の窓にうつる自分と、その向こうに広がる暗闇に沈む景色をぼんやりと眺めていた。
モノクロだと、陰影がよりはっきりして見える。眼の下に溜まった疲労は、鏡で見るときよりずっと酷かった。あぁ、疲れているんだなぁ、と改めて思った。

きちんと食事をして眠ること。それすらままならない自分の精神状態。なんとかしなくちゃ、と焦れば焦るほど、空回り。
それでも少しは楽になってきた。不安なことはたくさんあるけれど、それでもなんとなく、生きていける気がしている今日この頃。
でも、メールに返事をするのも、電話をとるのもまだ億劫。もともと、一度にたくさんのことを処理することが出来ないわたし。ひとつずつやっていこう、と思う。先はそんなに長くないけれど、きっとゆっくり生きていても間に合うはずだ。