【たよりがないのは】

元気な証拠、ってこれ、以前にも書いたような気がするけれど。

最近のわたしは、元気なのかどうなのかよくわからない。新しいお薬は明らかにまだからだに馴染んでいなくて、毎日眠気とだるさを抱えつつ、読み書き仕事をしながらうつらうつら…としていることが多い。実験室で孤独に過ごしていると、職場やそれ以外の場所でときどき誰かに会うと妙に懐かしくなって変に饒舌になったりして、それはそれで、あとでどっと疲れてしまう。
やっぱり、だめだめでも臨床にいたほうがよかったのかな…なんて思うこともあるけれど。いまわたしがいる場所はわたしが選んだ場所だから、それはきちんと終わらせよう、と思っている。たとえ時間がかかっても。

せめてもう少し眠りたい。

バイト続きの生活もちょっと疲れ気味。パンの問題は大きいし、当直だってそんなに大変なところには行っていないけれど。それでも日曜日くらいは家でゆっくり過ごしたい。

イデアの洞窟

イデアの洞窟

確か、「文藝春秋」か何かで紹介されていたので気になって購入。「歴史ミステリと現代ミステリの衒学的融合により、平凡な時代ミステリの定型を超越した」とは、英タイムズ紙。
いわゆる「夢オチ」の感は確かに残るのだけれど、そこに至るまでの物語にはかなり振り回されてしまった。読み応えはある。

国民的アイドル・モデル”IONA”の妹・ヒロミは、IONAの過食症・ダイエット暴露の記事にショックを受けたヒューイと名乗る少年に誘拐された。ちょっぴり近未来的な設定の街で、二人は時代を走り抜ける逃避行、その行き着く先は…。
正直に言ってテンポについていけず、(あぁこれも年齢のせいかしら?)途中から(読者としての自分が)だらけてしまった。でも、この文章感とストーリー展開、脚本にして舞台に乗せてみたい、と思ってしまった。多分に映像的な文章だと思う。IONAはもちろん、演じる人間なしで、イメージだけで。(2005.7.22)