【てんやわんや】

それぞれひとつずつは大したことはないのだけれど、1日のうちにイベントが3つも4つもぎゅうぎゅうに詰まると、けっこう気持ちが焦る。

鬼子〈上〉 (幻冬舎文庫)

鬼子〈上〉 (幻冬舎文庫)

鬼子〈下〉 (幻冬舎文庫)

鬼子〈下〉 (幻冬舎文庫)

売れない作家の袴田勇二は、同居していた母の民子が死んで依頼、急に暴力的になった息子の浩に翻弄され続けていた…。
4分の3くらいを読み進むまで、最近よくあるドメスティックバイオレンスもの、家庭崩壊ものかと思い込んでいた。このどんでん返しぶりはかなり面白い。予想のつかない展開だった。精緻な描写、ストーリー展開ともに「いけてる」作品だと思う。(2005.11.9)